見ることを諦めず
無いものとせず
あるを直視し
出来ることを繰りかえす
見ることを諦めず
無いものとせず
あるを直視し
出来ることを繰りかえす
芸術の秋
生きる証拠を私に教える
ここの
このところが
とてもよいのです
よおく見ないと
見過ごしてしまう
たしかな響き
ピリリと効いた
秋の気配
山椒のせて
香る里芋
だいぶ朝が遅くなりました
それでも障子に映る白は
はるかに幽かに
棚にひそりと置かれたうつわの白が
まるで相鳴っているようで
ぽつんとひそやかな意識
気配はまわりに満ち
ほんのひととき 波
空に
この盃に
月
潭底を穿って水に痕なし
(禅語)
白露が草木にかかる月の空
風は呼ぶ
秋にこがれる 手のうつわ
涼しの暗天に
ひときわ光る星の群
ついとはじかれ
光の欠片ながれぼし
花は花