繕い行脚⑨

 

 

うつわによっては

貫入など元から表面に

ヒビの入っているうつわがあります

継ぎをする際にそのヒビの部分に漆がしみてしまい

全体的に黒ずんでしまうことがあります

特に白いうつわなどは要注意です

 

 

幸いこのうつわはヒビの部分が元々黒っぽかったため

大事に至りませんでした

しかし完成したあと水が滲みてきてしまい

ひたすらお茶をのんで

滲みが止まるようお願いしました

(茶しぶが目地にしみ込み滲みが止まることがあります)

繕い行脚はどこまでも続きます

 

 

 

繕い行脚⑧

 

 

ひびや欠け割れなどを繕っていくのですが

思わぬ範囲にヒビが拡がっていることがよくあります。

落とした時の衝撃は結構ダメージを与えているのでしょう

さらに貫入の入っているうつわはもともと表面にヒビが入っているので

ダメージのヒビなのか元々のヒビなのか区別がつかないこともあります

それでもよく見て繕っているつもりではありますが

完成したあと水を入れてみると思わぬところから水が滲みてくることもあります

そんな時は何度か茶や米の研ぎ汁などを入れて様子をみていると

滲みがとまることもあるようです

 

 

このうつわは心配なく繕えました

 

 

 

繕い行脚⑥

 

金継ぎ教室に行くきっかけは

自身の湯呑みを繕うことが始まりでしたが

次第にお買上下さったお客様のうつわの欠けも

お直しするようになりました

 

 

もちろん手習いのひとつなので

それを承知で繕わせていただいています

 

 

結果いろいろなうつわを繕うことになるのですが

とにかく時間がかかって仕方ないこと

忘れないでくださいね

ちゃんと繕っていますから

 

 

スズで蒔きました

 

 

 

繕い行脚⑤

 

 

コーヒーカップの取手を継ぎました

取手部分は重さがかかるため

強度面で心配です

きれいに継げましたが

観賞用もしくは取手を持たないことを前提に。

スズで巻きました

 

 

繕い行脚③

 

次に取り組んだのは黒の皿

漆の色と同調してしまい

境界がわかりにくく難しい

 

欠けの破片がないと

漆で欠け部分を形成するので

すこぶる時間がかかる

 

 

薄く 薄く漆をのせていかないと

気泡が入ったりなど穴開きの原因になったりして

それまでの作業が無駄になる

 

急いては事を仕損じる

 

漆を載せ、乾かし、研ぐ

つるつるの平にして

また漆を薄く塗る

何回も何回も繰り返し

フラットにするのが目標だ

 

 

途方もなく月日が流れて

やっと先生のGOサイン

蒔く作業は一番うれしい時間

 

スズを蒔いたものと漆だけのもの2種類が

出来上がりました

 

 

波模様に蒔いたあと上からさらに蒔くと

薄っすら模様の継ぎになりました

 

 

 

繕い行脚➁

 

継ぎに相性の良いうつわがあると知ったのは

しばらく経ってから

相性というか

継ぎやすいうつわ

 

 

最初に取り組んだのはポットの蓋

白磁は塗った漆の境界がはっきりするので

初心者にはわかりやすい

 

割れた欠片を漆でくっつけた後

漆を塗っては乾かし研ぐ作業

フラットになるまで繰り返す

 

そうして元の形に近づいたところで

やっと金やスズ、銀などを蒔ける

なかなか根気のいることです

 

 

 

繕い

 

はじまりは気に入りのうつわの欠けから

どうしても捨てられず継ぎに出した

 

 

それから数年
縁があって継ぎの教室に通いはじめ
漆のみの繕いに自身でスズを蒔いた