母に贈った鉢花は
毎年花をつけるのと言いながら
ひと枝手折り差し出した
薪小壺 尾形アツシ
花の嬉しさを
そのままに
水を張ったうつわに
差し入れた
花は色を添え
まわりの気配を
小さく変えた
カテゴリー: うつわ
そこにあるもの
ひとがうつわを扱うようになってから
どれほどの時が経ったのか
色も
カタチも
材質も
幾つものうつわが生まれ
生まれ続けている
同じようなものでも
けして同じではない
設楽さんのつくるうつわには
凛とした静寂がある
おなじようなうつわは
誰にでもつくれる
でもこのうつわは
ただひとつだけ
設楽享良 白磁面取大汲出碗
手にして
使ってみれば
よくわかる
白のうつわ
好きな色は？と聞かれて
迷わず白と答えるようになったのは
いつ頃からだろうか
以来いろいろな白にめぐりあっているが
設楽さんの白は
なかでもとりわけて好きな白だと
向かう電車の中で一人思いめぐらす
栃木の矢板の山のなか
設楽享良さんの
うつわの買付に工房をたずねた
その白は
手にしてじっくり見ればみるほど
こちらの身に
じわりと沁み入る
気が付けば白磁のうつわばかり
手に収めた
「いつかのうつわⅣ」無事終了しました
いつもなにげなく使っているうつわ
自分の好みのものに代えるだけで
ずいぶん気分が変わります
珈琲をいれるカップ
お茶をのむ湯呑み
お菓子を盛る皿
料理をのせる鉢
花を入れる花器
それらのうつわと
じっくり対話してみると
イメージがたくさん湧いてきて
お茶の時間を作ってみたり
新しい料理を作ろうと思ったり
興味はどんどん膨らんでいきます
会期中そんなことを
思いながら
展観してまいりました
お運びいただいた皆さま
大変ありがとうございました
うつわまわりのお話し
イメージが膨らんで
たくさんの楽しい時間が過ごせました
またどうぞよろしくお願いいたします
うつわ空
かとうゆうこ
いつかのうつわⅣ 本日最終日
ぽこぽこ
ポット
みたて
芍薬
「 いつかのうつわ Ⅳ 」 始まります
神楽坂 アートスペースK2にて
１６日(木)より２１日(火)までの６日間
うつわの展示販売いたします
路地を曲がると
タイムスリップしたような感覚になる
不思議な街並みが気に入って
神楽坂では4回目の展覧となります
雨の季節は
不思議な感覚が一層増幅されます
散策がてら 「いつかのうつわ」 に出会いに
どうぞお運びください
エビ図小皿 松尾貞一郎