コンテンツへスキップ
その人は
山野草に囲まれて暮らしている

(菊花文蕎麦猪口 藤塚光男)
生活できるだけの最小限の道具は
好みのものに限られ
全てが居心地のいい場所におさまっている
作為のあるものを嫌い
自然のありようを大切にしている

その人は時々
庭に出ては
花の名を教えてくれる
季節に咲く小さな花は
その人といっしょに
静かに風の中で揺れている
季節の移り変わりを
愉しんでおります

珈琲カップ&ソーサー 設楽享良
うつわのページ更新しました
ブログによせているうつわを主に
UPしています。
ご覧頂ければと思います。

ウォールナット長方皿 山崎雅之
美しいものにふれたとき
一瞬 世界が止まる

谷口晃啓 白磁正方皿
その一瞬に
一番深いところが開いて
そうしてそこから
鮮烈な第一声が放たれる
その第一声を盛るのに
ちょうど良いうつわです

どこかで見たような
見上げる満天の星に
記憶をたどる

尾形アツシ 薪びん徳利 ぐい吞み
夜更けの空は
いつにも増して星の数が多い
澄んだ空気
透明な風
そうだ
尾形アツシさんのうつわの斑

思いの寄らぬ一致に
ひとり笑む
十五夜の月があまりにきれいだったから
あれから月の出を待つようになった

山本英樹 銀彩花入
欠けていく月の出は
少しずつ遅くなっていって
立待月 居待月 寝待月
さらには更待月へ
遥か遠い昔に
おなじ月を見て描いた絵を
そこにみたとき
ポン と 時が飛んで
同じ空間にいるような感覚になる

幾百年と時を経て
生活は大きく変わったけれど
だいじに残された
古の絵や詩に
思いや感触が同じようだと感じるとき
ひとは
今も昔も変わらないと思う
いろんなことがある毎日だけれど
季節はとどまることなく
確実に移っていく
いつも何かある度にそんなことを思っていたら
ある日ふと読んだ本の中にあったことば
四序不暫止
(春夏秋冬 暫くも止まらず)
良寛の詩の一句です

(小山乃文彦 粉引カップ&ソーサー)
HPのうつわのページの更新に
写真を撮ったりサイズを測ったり
コメントは楽しんで考えております
なのでなかなかはかどりませんが
季節が移るころには
アップしたいと思います

ブログ移設しました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
うつわ空
かとうゆうこ