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夜空にぽっかり
月が出た
海はひかれ
波がたつ
山本英樹作 玄釉菓子鉢(径31㎝ 高さ9㎝)
立ち昇る先は
目に見えないけれど
その小さなちいさな粒子のひとつに
気持ちを集中したら
見えぬ先の世界にいくだろうか
ふわりふわりと
ひとわたり眺め
ぱちんと瞬きすれば
残る白檀の香り
※香炉 山本英樹作
玄釉見込金彩釉まゆ鉢 山本英樹作
美しさを
言葉であらわすことは
とてもむずかしい
言葉にしたとたんに
するすると逃げていく
いっそ
流され遠のいていく言葉を
ひろって
浮月の鉢に浮かべたい
野に咲く花を摘むのに夢中で
時のたつのを忘れ
ふと気づけば
見上げた先に
月
玄釉銀彩ぐい吞み 山本英樹作